誰かの成功を見たとき、あなたの心はどう反応しますか。
「うらやましい」と感じるでしょうか。
それとも、「何か学べることはないか」と思うでしょうか。
実は、どちらの反応も間違いではありません。
なぜなら、「弱い人」や「強い人」が
いるわけではないからです。
違いはただひとつ。
何にフォーカスしているか——それだけなのです。
そして、もうひとつ大切なことがあります。
ネガティブな思考には、私たちは自然と「落ちていく」。
でも、ポジティブな思考には、
自分から「動いていく」しかないのです。
今日は、
この二つの真実について、
少し一緒に考えてみたいと思います。
第一章 同じものを見ているのに、見えている世界が違う
誰かが失敗したとき、
それを見て笑う人がいます。
同じ失敗を見て、学ぶ人がいます。
誰かの問題を語って、安心を得る人がいます。
同じ問題を語って、成長の糧にする人がいます。
噂話で偽りのつながりを築く人がいます。
弱さをさらけ出して、本物のつながりを築く人がいます。
自分より先を行く人を見て、妬む人がいます。
同じ人を見て、研究する人がいます。
どちらも、まったく同じものを見ています。
でも、見えているものはまるで違うのです。
スタンフォード大学の心理学者
キャロル・ドゥエック教授は、
「固定マインドセット」と「成長マインドセット」
という二つの思考パターンを提唱しました。
他人の成功を脅威と感じるか、
学びの機会と捉えるか。
その違いは、才能や性格ではなく、
思考の「向き」によって決まるのだと。
つまり、「弱い人」と「強い人」がいるのではなく、
フォーカスの置き方が違うだけなのです。
第二章 ネガティブには「落ちる」、ポジティブには「動く」
ここで、ひとつ気づいていただきたいことがあります。
私たちは、ポジティブな結果について
考えすぎることがありません。
考えすぎているとき、
それはいつも、ネガティブなシナリオを
延々と頭の中で回し続けているときです。
「うちの会社、儲かりすぎたらどうしよう」
なんて思って眠れなくなる人はいないでしょう。
圧倒されるのは、いつだってネガティブな想像です。
なぜでしょうか。
それは、ネガティブなパターンには
私たちは自然と「落ちていく」からです。
重力のように、意識しなくても引きずり込まれていく。
でも、ポジティブなパターンには、
自然と「落ちる」ことは決してありません。
ポジティブな思考には、自分から動いていくしかない。
ポジティブな行動には、自分から踏み出すしかない。
ポジティブなエネルギーには、
自分から向かっていくしかないのです。
ペンシルベニア大学の
マーティン・セリグマン教授は、
「学習性楽観主義」の研究で、
楽観的な思考は生まれつきのものではなく、
意識的に訓練し、自ら動くことで
身につけられるものだと示しました。
ネガティブは「落ちるもの」、
ポジティブは「動いていくもの」。
この違いを知っているだけで、
自分の内側で何が起きているのか、
少しだけ見えてくるのではないでしょうか。
第三章 あなたの本当の敵は、内側にいる
他人の失敗を笑ってしまうのも、
誰かを妬んでしまうのも、
ネガティブな想像に飲み込まれてしまうのも、
その原因は、外側にはありません。
すべては、あなたの内側で起きていることです。
私たちがネガティブな感情を
周囲に撒き散らしてしまうのは、
自分の内面の世界を
コントロールしていないからです。
「自分にはできない」
「どうせうまくいかない」
そう語りかけてくるのは、
周りの誰でもありません。
あなた自身の思考なのです。
カナダの心理学者
アルバート・バンデューラは、
「自己効力感」の研究で、
「自分にはできる」という信念が
行動を変え、結果を変えていくことを
明らかにしました。
フォーカスを変えれば、見える世界が変わります。
自分から動けば、思考のパターンが変わります。
内側を整えれば、人生そのものが変わっていくのです。
まとめ
「弱い人」と「強い人」がいるのではありません。
違いはただ、何にフォーカスしているか。
それだけです。
そして、
ネガティブな思考には自然と落ちていきますが、
ポジティブな思考には、
自分から動いていくしかありません。
あなたの本当の敵は、
外側にいるのではなく、
内側にいます。
でも、それは同時に、
あなたの本当の味方も
内側にいるということなのです。
フォーカスを変えること。
自分から動くこと。
内側を整えること。
完璧でなくていい。
ただ、今日ひとつだけ、
見る角度を変えてみること。
それだけで、
あなたの世界は、静かに変わり始めるのです。


